校長室より

学校での様子、気づいたことなどを校長から紹介します

子どもの行動の意味を考える

2月の中頃から、朝、校長室に顔を出して

走って教室まで戻っていくRさんがいます。

「廊下は歩く!」と言って速足で追いかけますが

途中見えなくなると、戻って来て私が追いかけてくるのを待っています。

そして、教室に行くと「何しに来たの?」というような顔をして

私とハイタッチをして「バイバイ」と別れます。

そんなことが2月の中旬からずっと続いておりました。

先日はお客さんが来ており、なかなか追いかけてあげることができないと

何度も校長室まで来たので、お客さんに対応をした後

「待て!」と速足で追いかけて教室まで行きました。

大人には毎日違った状況が訪れますが、

子どもにはその状況は関係なく、Rさんの朝は

校長室に行く➡追いかけてくる➡教室でハイタッチする

が朝の一連の流れになっているように感じました。

担任の先生にもクラスの運営に迷惑にならないように注意しながら

Rさんとのやりとりを了解してもらっていました。

(いや改めて考えると了解してもらっていたかな?)

そんなRさんが今日は給食の時間の前にやってきました。

どうして今なのかな?と思いつつも、いつものように「廊下は歩く!」といって速足で追いかけて教室に行くと

教室では担任の先生方がいつもとは違った様子に・・・。

担任の先生からはいつもとは違う状況で自分で考えて校長室に行ったんだねと

Rさんはクラスの雰囲気がいつもとは違った流れになっており、

どのように対応をしていいかわからなくなって、

そこで、「そうだ校長室にでも行ってみるか!」と自分なりに行動の理由をつけて、

いつもは来る時間ではないけれど校長室に来た!というのが今回の行動の理由ではないか?と思いました。

今回の場合は教室まで追いかけていったので行動の理由が理解できたのですが、

校長室だけで判断をしてしまうと、「授業中は校長室に来てはだめだよ!」と注意していたかもしれません。

そうすると、Rさんは自分なりに状況を判断して行動したにも関わらず、叱られてしまう。

そうすると気分が悪くなり、何か良くない行動をしてしまう。そして、またそのよくない行動を叱られる。

という悪循環に陥ってしまうと思います。

改めて、どんな行動にも必ず意味があると学びました。

口ではなかなか自分の思いを伝えることができない子どもたちがいます。

その行動の意味を教員が意味づけをしてあげて返していく。

その様なことも教師には必要だと感じています。

子どもたちの行動の意味を考える教員集団でいたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

Rさんが校長室に置いていった折り紙

始めのうちは折り紙を置いていくことが続きました。

 

 

 

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